2006-12-19

オリコンがジャーナリスト個人を提訴

オリコンが、ジャーナリストの烏賀陽弘道氏に対して損害賠償を求める訴訟を起こしたのだそうです。

裁判を受ける権利というのは憲法で保障されているわけですし、当事者でもなければ情報も持っていない個人が現時点で軽々しくコメントするのは差し控えたいのですが、気になるのはオリコンのプレスリリースにある以下の部分。

弊社は、調査方法について昭和43年のランキング開始時以来明示しています。またその調査店についても平成15年7月以降、弊社のWEBサイト、雑誌等のメディアにおいて開示しています(3,020店)。さらに、調査方法については、他社メディアの取材にも応じています。

調査方法は開示しているのだそうですが、その内容はオリコンの音楽ソフト(シングル、アルバム)チャートについて-ORICON STYLE ランキングにある内容のことかと思われます。全国の週間売上推定数を算出となっていますし、現実問題として売上の実数を確実に調査することも難しいでしょうから、入手したデータを基に統計的に算出しているのでしょう。ですが、肝心の統計的手法についてはどこかで明らかになっているのでしょうか。

視聴率調査を行っているビデオリサーチの場合、視聴率とは--目次というページを用意して、調査の具体的な方法や、調査結果が持つ限界(信頼度95%とした場合、標本数600世帯で視聴率10%なら標本誤差は±2.4%)などを公表しています。

また、ビデオリサーチでは、信頼性を確保するために調査対象世帯の秘匿を徹底していますが、オリコンは調査協力店の一覧を公表しています。調査対象になっている店舗の実績を恣意的にコントロールすることが、公表されていない場合よりは容易であるとも考えられ、必ずしも信用性が保証されているとはいえないように思います。

社会的信用とは長年の不断の努力によって成されるものと確信しています。ジャーナリズムの名の下に、基本的な事実確認も行わず、弊社の長年の努力によって蓄積された信用・名誉が傷つけ、損なわれることを看過することはできないことからやむを得ず提訴に及んだ次第です。

信用があると主張するのであれば、あるべき信用に見合った態度が求められているのではないでしょうか。ビデオリサーチのように数値が持つ限界を公表するなど、よりいっそうの努力が必要ではないかと思います。

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